フランスのロワール地方のNoirmoutierという小さな島出身の若い新婚カップル
MarieとStephaneが一週間ジュエリーを習いにきた。奥さんのMarieはとても可愛らしい人で25歳。20歳の頃から、5年間世界を放浪し、各地でフランス語の教師をしながら
暮らしていたので、物知りで話題が豊富で、誰とでも、かなり訛りのある英語で、物怖じしなく、おしゃべりして、話題がつきない。自己の尊厳を傷つけられないようにと、普段過度な防衛体勢でいる我が夫Nugoonも自然と会話に引きこまれて楽しそうだった。ジェムストーンのことも沢山教えてもらった。夫君のStephaneは看護師でこの旅に出るに当たって、前の仕事を辞めてきた。二人は目下インターネットで求職しながら旅をしている。Marieもこれからは定住をしたいのだそうで、先週いわゆるe-eductaionで大学院卒の資格が採れたので、どこかの大学でフランス語を教えたいのだそうだ。「教授と看護師の仕事が同時にみつかるところはなかなかないよ!」とStephaneは少し眉根にしわを寄せていたけれど、めげてる様子はなく、いつかは二人に合った場所がきっとみつかると信じているよう。
こういう若い人に会うと、時代は本当に変わってきたと思う。常識や他人の考えに振り回されず、自分達の信じることを一歩一歩追っている。それも、かなり
早くから目標を見つけて。
私は彼此、9年くらい西洋人を中心、対象とした世界で仕事をしている。ここチェンマイのジュエリー教室も 9割はヨーロッパ人が対象。この世界では日本人の社会にいるのとは、また違った感覚を受け取る。母国語ではない言葉で交流するので、言葉以外の情報が忙しく錯綜する。”感じ”と呼んだらいいのかな?
彼らに会って、初めて気づいたのは、彼ら以外の西洋人は、自分達の人種、及び文化の優越感をあからまさに発してくるか、或いは、「私はあなた方の文化の価値を認めていますよ」と低姿勢でくるが、何かちょっと違う、無理がある。どちらも根っこのところは同じ感じを受ける。でもMarieとStephaneと話していると、そういう感じが全くやってこない。きっと、元から考えにないのだ。人種や文化の違い、他人の目に映る外見の違いに、私も全然目がいかない。心と心で交流するというのは、こういうことなのかな?と、思った。そして、彼らに会う前の私には、少し劣等感があったのだ気づかせてもらった。
また、ジュエリーを作る姿勢も普通の人にありがちな「私がこうしたら、どうなっちゃうんだろう?」という不安が全然観えない。やりたいことをNugoonに説明して、じっくり方法を練った後は、集中して対象と関わって いくだけ。Stephaneは大胆なデザインが好きだが、MarieもStephaneも初心者なのに、いたずらに高度な 物を作りたがるという欲望丸出しのところがなく、Nugoonに説明された条件の中で、彼らなりに個性的な 物を作っていって、安定していて美しい。正に今私と友人のRayがつくっているウェブサイトのテーマ ”Self Belief People"
チェンマイにコミュニティが開かれたら、是非フランス語のクラスも持ちたいし、看護師は必要不可欠なので、チェンマイに住む気はないか?と誘っておいた。彼らのような人たちと是非一緒に仕事ができるように明日の新月に願うのだ。楽しみ。
彼らの旅のBlogはココ。沢山の楽しい写真で詰まっている。きっと彼らのジュエリーの写真も載るはず。 フランス語を勉強したい人もどうぞ。
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