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働くおじさん 1
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竹の先に取り付けたのこぎりで枝を落とす
a

ab: 竹の先につけたノコギリで、広がった
枝を落とす
c: 幹は斧で倒しました。やわらかい木ですが、
それなりに力が必要で、何度も斧を振るいました。
d: 枝を切りそろえて、後はピザ窯で使われるの
を待つだけ。
竹の先は上の写真。あまり上を向いてばかり仕事をしていたので後で首が痛くなった
b
幹は斧で倒した
c
ピザ窯用薪
d

06JAN2008

上の写真は、庭の木を切り倒している所です。木によっては、ウドの 大木というように短期間で成長し、幹を支えられず、まっすぐ立っていられないようなものが あります。ウチの庭にもその手の木が沢山生えていまして、その内の二本を、火災の起りやすい 乾季に斧で伐って植木の手入れをしました。去年チェンマイ在住のタイ人の友達が 仕事を終えて夜分遅く家に帰ると近所の人が訪ねて来て、日中誰かがタバコの火を投げ捨てたらしく 庭の草がボウボウと燃え、隣人が総出でバケツリレーで延焼を食い止めたと事後報告があった、 との話を聞き、 慎重な夫のヌクーンは、恐れをなして、先月から 毎週末、草を刈っています。雨季の間は人間の背の高さまで伸びた草が、乾季にどんどん 枯れていくので、そこに火がついたら、家の1軒や2軒に燃えつきてしまいます。くわばらくらばら

タイの女性は働き者として有名で、工事現場などでも、太陽が燦々と照る中、せっせと働く 姿をよく目にします。その女性には劣るかもしれませんが、男性も働くと思います。観光で タイの街を訪れると日中路肩で居眠りするトゥクトゥク(後部座席にお客を乗せるオート三輪)の運転手などを目の当たりにして、 タイ人男性は働かないという印象を持たれる方は多いと思いますが、まだまだ、日本のように 生活の隅々までが機械化されていないので、肉体労働をしないと生活が回っていかない のが現状だと思います。庭の木を伐ることから、家や車の修理など、できることは何でもする のはとても素敵なことだと思います。日本でも私の明治生まれの曽祖父は手を使うのが 好きだったせいもあって、本業ではサラリーマンをしながら、タイ人と同様に殆どの物の 修繕をしました。彼らの頃では普通だった習慣が今失われてしまったのはとても残念です。

前に私は娘時代、母親と一緒に、自分の父親を見くだしていたと、当日記に書きましたが、 (20Aug2007)理由のひとつに、父親が肉体を使って仕事を する姿を見たことがなかったというのがあると思います。男性が斧で大きな木を切り倒したり、 穴を掘ったり、鉄を溶接して台所を作ったり、水道工事をしたりする姿は
圧倒されます。 感動して、とても父親を見くびるなどという行為には及ばないはずです。 会社員を15年続けて、男性と机を並べて仕事をしていた私は、いつも一定の結果を継続して 出せる優秀な男性とご一緒させていただいて、「スゴイなあ」と思って観ていましたが、 頭脳労働は肉体労働のように感動を呼ぶほどではなかったです。社会経験の浅い子供も 同じような受け止め方をするのではないでしょうか?私も自分が父と同様に会社員として働いて、初めて、父の仕事の大変さが分かるようになりました。現代のように、機械やコンピューターが発達してくると 、柔軟な発想を持った若い人が優位になり、年をとればとるほど、融通がきかない、社会のお荷物と されてしまうでしょうが、天候の変化やエネルギー危機が叫ばれている中、今の日本の ようにボタンひとつで、家事やその他の仕事ができる状況が長く続くでしょうか?

家族を力で押さえ、君臨する父親が良いとは決して思いませんが、父親でも母親でも 子供達が、少しでも、仰ぎ見るような仕事をする人間でないと、教育は できないと思います。私のように、父親を見くびるような子供は、その後決して幸せな状況に たどり着けないです。私が最初の結婚に失敗したのは、父親との良い信頼関係を築けなかった からだと思います。

チェンマイの郊外に私が開きたい寺子屋は、経験を積んだ大人がする偉大な仕事ぶりを 見ながら子供達が将来社会に出て働くための「何か」をつかめる場所にしたいです。男も女も 自分の体をつかって働くこと喜びを取り戻しましょう。できることは、なるべく自分でしましょう。 子供と一緒に野に出て、自然に色々と教えてもらいましょう。チェンマイではまだ自然が 人の生活ととても近いです。日本の素晴らしさを見直すためにも、是非いらしてください。



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