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Little Gentlemen
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8歳と10歳の二人はバーナーも二挺持って、ろうづけする
大人でも時々、回転するブラシに手を巻き込まれそうに
	なるのに、この8歳のジュエラーはバフがけもなんなくこなす。ハラハラしていたのは、見ていた私だけ。
8歳でもこんな素敵な作品が
10歳にいったっては石留めも1日でこなす

07May2007

時々ワークショップに参加するインターナショナルスクールの高校生の姿を見て、 銀細工を若い人に体験してもらうのは、とてもいいことだなぁと思いました。化学の時間で習った、蝋燭の 炎の温度の分布、梃子の原理やイオンの仕組み、などなどを実際に使って、何かを作り上げることで 学校で学ぶことの楽しさにつながるんじゃないかしら?と。前に米国でパソコンの父と呼ばれる アランケイが、ある インタビュー で小学校4年生の時の先生がユニークで、机の上に色々な物を 作るための、作り方の本と道具と材料置いた「なんでもテーブル」を用意してくれた。 ある時彼が、その机の物を使って、磁石を 作って、クラスメートの喝采を浴びた。その経験がコンピューターの開発の原動力になったと話していた。 彼は今も子供向けコンピューターの開発に力を注いでいる。
さて、前置きは長くなったけれど、 今回は勇敢なオーストラリア人のお母さんが、8歳と10歳の息子とシルバージュエリーワークショップに 参加した話。ジュエリー製作を始めて、1年半余りでやっと、火や回転の速いモーターが が怖くなくなった私には、驚きなのだけれど、彼らはなんなく、道具を使いこなして、どんどん好きな 物を作っていった。10歳の女の子を去年東京で教えた経験があるのだけれど、8歳でも軽々とできるんだ。 そして私の10歳の子に対する補助の仕方は過保護で、彼女を見くびっていたかもしれない。 彼女なら、もっと自由にできたかも。ごめんね。理名ちゃん。でもチェンマイだから、皆が楽な気持ちで 見守れたと思うので、チェンマイに来てね。

チェンマイでは、夜ジャスミンのブーケを売る5歳以下のこどもたちをよく見かける。 ある夜なんか、とても可愛い女の子が売りに来て、髪の毛には鏝でウェーブがかけられていて、 客に断られると悲しげな表情で、ある 暗い場所に戻っていき、また、出てくる。よく観察すると、少数民族の衣装で物売りをして いる女性達が自分達の子供を売り子に使っているのだった。売るのはジャスミンだけではないと感じた。 チェンマイから車で3時間以上の田舎に住む、私のいざり織りの師匠が「自分達の民族が、自分達の 暮らしを捨てて、街に出て暮らしたがっている」と嘆いていた。そういう人々は大抵街のタイ人とは 違い、学校に通った経験のあるものは少ないので、騙されたりして、身を落としていく人が多い。 観光業目当てに街に来て、そのまま寄生するような形で生きている人が多い。タイに来て、寄付は 駄目だと思った。ただお金をもらえると知ったら、働かず、お金が続くまで、だらだらする人が多い。 労働する喜びを忘れてしまう。女性が喜びを持って子供を育て、誇りを持って働ける仕事の形態を持つ のが私の夢。ひとつの実現方法に、銀細工を使っていきたいと思う。 タイの少数民族には銀細工の伝統があって、彼らなら、伝統的な 物でなく何か違った方向に銀を使っていかれる方向が見つけられるのではないかと期待する。 夫の働くNova Artlab(Site is here) は今はインターナショナルスクールの生徒を除いて、(要は金持ち以外)タイ人 はワークショップの参加をお断りしている(参加費が高いので、タイ人に参加費用を支払うのが無理な ことが多く、たとえ払えると言って参加しても、支払いの段階で揉めた経験が多かったので、そうしているとのこと)のが、 経営者の方針だけれど、タイ人も含めて世界の子供が一緒に、1年に一回でも銀細工を体験できる場を 設けたいと思っている。そういう場に私たちのStudio Ring Chiang Maiを使いたい。



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