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将来有望な日本青年の自分探しのお手伝いをして新たな自分を発見する
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よし君の作品

04MAR2009

久しぶりに夫のヌクーンのジュエリー教室に27歳の若い日本人男性が参加しました。5,6年前は日本人もよくジュエリー教室に参加してくれたそうですが、最近は1割くらいかしら?今回の参加者よし君は5日半通ってきてくれたので、ひょんな会話から発展し、彼の自分探しの旅のお手伝いをすることになりました。

彼はこの1月まで日本の大手のお花屋さんで働いていたそうで、その仕事に不満があるわけでなく、むしろ気に入っていたのに「なんとなく、他に自分が”やるべき”仕事があるような気がして」6年半の会社生活を終えたそうです。職を辞した後、日本でその「何か」を探す行動にはなかなか移れないので、昔、ムエタイの
修行に来たタイに「何となく」行こう!とバンコクに来て、また「何となく」チェンマイに流れつき、また「何と
なく」ジュエリー教室に参加してみたそうです。

私の通う整体の研究所を開かれた先生は、今の20代の若者の「なんとなく」を感じる感性を、「素晴らしい」とおっしゃいます。「確実だ」感じる物こそ、「何かおかしい」と疑ってみた方がよいとのこと。その 「なんと
なく」という感性を皆が丁寧に丁寧に追っていけば、今や風前のともし火となってしまった日本文化を全く
新しいもっと凄い物にできると、講話の度に、若い人に勇気を与え励ましておられます。

私は大学生の頃に、不真面目ながらも、経済学を学んだのですが、同級生が数式を使ってシュミレーションをして、「未来のことを何でも予測できるという」ようなこと言って興奮していたのを、非常に白けた態度で
眺めていましたが、実社会で仕事を始めてみると、どうして盲心できるのか?誰かが唱えたリスクの計算
ロジックが本当に将来のリスクを予測できると、そういったロジック購入に沢山のお金を費やしたり(不思議に思いながら売っていました)机の上の計算だけで本当に巨額のお金を動かしたりする世界だったので
びっくりしました。先日、世界各国でご活躍の方々から配信されて毎回楽しみにしている村上龍主催のJMMというメーリングリストに、 FRBの前グリーンスパン議長でさえ、サブプライムローンを証券化してリスクを飛ばす方式(CODというそうですが)については複雑すぎて理解できなかったとインタビューで言っていたと報告がありました。
どうしてそれほどの人物が「なんとなくおかしい」と言わなかったのでしょう?「なんとなく」じゃあ相手にされない世の中に我々がしてしまったのでしょうね。やれやれ。

話はよし君に戻しますが、「なんとなく」チェンマイに来た彼を「とても感覚の良い、将来有望な 若者」と思い、いつものおせっかいで「お花屋さんが嫌いでなければ、場所を変えて日本でなく チェンマイで始めてみたら?できるかぎり応援するわよ!」と言ってしまいました。

今チェンマイで 発展している街外れの一画には雨後の竹の子のように、若い人が新しいお店を開いています。 商売を始めるに当たってまだまだ初期投資が少なくて済むチェンマイの若い人は、 頭の中の計画をどんどん実現できるので、そういう点で、タイの若者には日本の若者にない 活力を感じます。彼らの新しい商売はどっかで見たような単なる物真似が多いし、明らかにリスク計算をせずに、物事を始めて、短期間で潰れていく商売も沢山あります。ただ、思った事を実際に試してみられるという、日本のように既に成熟してしまって、既得権益が新参者を締め出している社会ではできない優位性があるので、チェンマイとはいえ、外国人が商売を始めるのは本当に大変ですが、若い人なら、失敗も明日への糧にできると、お勧めしたのです。

よし君は日本にも”まだ”居た、思いついたことをすぐ行動に移す、体と感覚の良い青年でして、「それなら、是非地元で実際花屋をしている人を紹介してくれ」と頼まれ、色々調査した結果、香港人のJamesに白羽の矢が当たりました。Jamesはチェンマイに来る前は、超多忙の広告業界にいましたが、今はゆえあって半ば引退の身。それでも活力溢れる彼は特技のフラワーアレンジメント生かして、花に携わる仕事をチェンマイで始めるとの計画を、去年のクリスマスに彼の家で、豪華七面鳥を前に聞かされ、その行動力に感心した
ものですから、正に適任と、よし君と彼の家の門戸を叩きました。

本当に素晴らしいご縁だったようで、Jamesと彼のパートナーEricは実に親身になって、コミュニケーションのままならない、新参者の日本青年の悩みを聞いて、様々な提案をしてくれました。通訳をしていた私が感動するほどでした。結局の所、よし君の最大の悩みは「自分が何をすれば良いか分からない」という、私も身に覚えのある、若者世代特有のものでした。普通なら、「その内分かる」などと、その場を収めて厄介な若者は追っ払うのが大人の常套手段。そうしないのは心の広いチェンマイ人ゆえか、はてまたJamesの気質か?「親友に君の性格の良い点5点、悪い点5点を正直に挙げてもらって、また相談に来たら、何に向いているか助言してあげるよ」とまで言ってくれたのでした。

よし君はJamesの好意に素直に甘えられる、とても育ちの良い青年で、本当に親友達にJamesの指示通りの意見を求め、またJameとEricの家を訪ねました。私は「さて、どうなることやら?」とお手伝いのお役目を終えて満足していたのですが、彼らのコミュニケーションがどうもうまくいかないとのことで、再度通訳として要請を受けました。

先日ある方に「親切はした方が『させていただきありがとう』というものだ」と教えていただきましたが、正にそういう経験をさせていただいました。よし君の素直に、真剣に自分の悩みを解決しようという姿に、これ
から母になる私には、我が子の未来を見るようで、とても勉強になりました。私は知らなかったのですが、
多才なJamesはタロットカードでリーディングができ、よし君の悩みには結局は両親と対面することで、解決できるとの極々単純だけれど、誰にでも当てはまる真実の助言をしていました。そういう当たり前に聞こえる助言を人の心に響く言葉で伝えられるJamesを心から敬え、私も リーディングをしていただいたので、他人を助けるために出動したつもりが、実は自分の困難を乗り越えるために、きっかけを与えていただいたのだと、またまた自分の高慢ぶりを反省しました。

この所チェンマイは暑くなる一方で、食いしん坊の私は食い気はあるのに、何を食べても、膨張してきたお腹に押し上げられた胃から胃液が逆流してくるようで、不味くてイライラしていました。周囲は 皆親切で、イラ
イラしている私以外に誰も悪者??はいないので、気持ちのやり場がなく、正直、これで6月の出産までの
3ヶ月余りを乗り越えられるのか?と不安でした。Jamesにいただいた助言によって、よくよく己について、考えてみると、胃がムカムカするのは、私が何か違った観方、処し方をしているので、 成長してお腹をせり上げている子供にはまったく関係がありませんでした。そういえば、昔、嫌な上司と 仕事をした時にも胃に障害を覚えたことがありました。私は、どこか胃を自分の不満の捌け口にしてしまう行動様式があったと思い至りました。

タロットによると、これから、6ヶ月以内に訪れる新しい愛情に私は天と地がひっくり返るほどの大変化を受けるそうです。頭では覚悟していながらも、どこかで変化を見くびっていたように思い至りました。素直にJamesの助言を受け止めていたよし君に触発されて、私もJamesの助言をありがたく受け止められたせいか?夜、10年位前にいただいた本で、前から「読もう読もう」と思っていた厚い本「タオ人間医学」という本を
なんとなく、手にとり、そこに書かれていた素晴らしい「微笑み瞑想法」を体得して眠りにつき、素晴らしい
翌朝を迎えました。「微笑み瞑想法」を試してみる前は「瞑想」というものをどこか想像の産物で胡散臭いと見くびっていたのですが..。本当に様々な力に助けていただけてありがたいものです。

色々考えると不思議なことばかりです。例えば「タオ人間医学」 などというありがたい本がどうして私の元に来てくれたのか???(合掌)



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