私の一つ年下でタイの国民的コメディアン、Udomが主催して、北タイのお坊さんをチェンマイ一おしゃれな ニーマンヘミング通りにお招きして、皆でタンブン(托鉢)するイベントをしたので参加しました。
Udomは日本の北野武に触発されたとのことで、コメディアンとして彼の力は一度チケットをもらった
独演会に行き逃した上、私のタイ語能力ではとうてい推し量れないのですが、彼は芸術家でも
あり、その絵は私が 生まれて初めて「家にかけて毎日観たい。買いたいなぁ」と心を動かされた
多才な人でもあります。また 彼の空間デザイン能力も素晴らしく、彼のチェンマイの自宅は、私達の家もあやかりたい!と今でもお邪魔した時の感動を心に描いて、敷地内のセカンドハウスの改修を行っているほどです。また行きたいなぁ。
彼がガールフレンドと開いたアイスクリームショップiberryのチェンマイ支店は街一番のおしゃれな空間と チェンマイの物価水準から
すれば、随分高級なお値段なのに、若者であふれ、細部にこらされたUdom らしい工夫がインテリア雑誌の批評の対象になっています。チェンマイでは、東京のように高い敷金礼金を払わなくても、土地やお店が借りられるので、若者が新しい発想で、どんどんビジネスを興していけます。 それがこの街の力になっているですが、Udomはそんな若者のリーダー的存在です。
「Udomの鼻はジャッキーチェーンのように大きいだろう?ああいう鼻は中国の人相学から言うと
金持ちの 相なんだ」と我が夫Nugoonは言っていますが、その人相に違わず、公演や映画出演などで、稼いだお金をどんどん芸術や社会のためにつかっているのも本当に尊敬に値します。私の鼻は小さいけれど、彼のようでありたいです。うふふ...今回の僧侶への
寄進のための催しに日本円で4千万円くらい費やしたそうです。
タイの仏教界も日本と同じで腐敗や拝金主義が進んでいます。日本人の信仰に対する不信「どうせ僧侶や神官に寄付したところで私欲のためにつかうに決まっている」と、そこまで行ってはいませんが、Nugoonなども、西洋人の仲間の影響から、かなり冷めた見解をお寺に対して持っています。しかしながら、どんな形であれ、常に傲慢で尊大になりがちな私を抑え、自分を生かしてくれる様々な存在に感謝する信仰の基本は人間にとってなくてはならないと思います。仏教の基本は一神教と違い、様々な
存在を受け入れて成り立っているので、日本の八百万の神様信仰と並び、自然を尊び、他者を重んじ平和で素晴らしい教義だと思います。私と同年代のUdomがオピニオンリーダーとして、そういう仏教のイベントを催すのに賛同して、今回は朝6時からという、この季節チェンマイでも寒ーい早朝にも
関わらず参加しました。私達夫婦の所に新しい 生命をもたらしてくれ、これから受け入れてくれる街
感謝の気持ちも込めて。
呼びかけに応えて、お坊さんは11,250人もいらしてくださり、皆で、主に食べ物を托鉢しました。
普段お坊 さんは雨季の農繁期を除き(理由は少しココでふれています)、毎朝信仰心の厚い家を回って受ける食べ物を食して
いますが、今回は各家庭を回らずに、心ある人が食べ物をもちよって寄進したのです。2km余りの通りに、早朝にもかかわらず、いっぱいの人が詰めかけました。
タイでは
9という数字が幸運をもたらす数字で、多くの人は9人分のお坊さんに食べ物を托鉢しました。
現代の風潮として、インスタントラーメンを托鉢する人が多いのは、かなりの疑問。そして、
人々が沢山の食べ物を安い値段で用意しようと努める余りに、フランスのチェーンの大型スーパー
マーケットCarrefourやイギリスのチェーンLotusに人々が殺到するのは、タイ人以上に国粋主義者?の私は異議を唱えたくなりました。Lotusは大入りの大感謝だったようです。いやはやなんとも。 私のように小さな家族で営むお店で、タイで作られた材料で、タイの伝統的な、
カオニョートッド(炊いたもち米を西瓜の液で丸めて揚げたお菓子)を買い求めて捧げるようでなければ、この国の経済危機は救えないと前日にお誕生日を迎えられたプミポン国王のような方が指導しなければなりませぬ!
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