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人を疑うこと、疑われること
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2005年夏の洪水のあった日のPing河

13Sep2008

今日に至っては、なぜ私が東京に行けなくなったか自分で分からなくなる ほど、元気になりました。前回の09SEP2008の日記に書いた、夫ヌクーンの家族のトラウマ、日本の小説で言ったら、山口瞳の「血族
或いはアメリカのジョン・スタインベックの「エデンの東」のような家族の秘密を私が引き出して しまったのが9月6日の 朝ですから、一週間で大きく回復しました。前半は、悲しみのあまり夫婦で奈落の底に落ちるような感じ でしたが、途中大きく場が変わる時があり、何がきっかけだったのか、ずっと理由を探していました。夫婦で悲しみを払拭するために家の大掃除をした際に動かした家具の配置がよく、物の怪屋敷の我が家の魔界へ続く穴が封じられた(笑)等々。北タイの 人は本当に精霊の存在を信じて暮らしているので、その中で暮らしていると、風水的なことで、状況が変わるのは普通に信じられることです。しかしながら、どれも
腑に落ちるものとはなりませんでした。それが、昨日分かりました。整体の稽古場の先生からメールをいただき「帰国をとりやめたという、ただならぬ気配に日本から気をおくっていました」とのこと。先生は仙人の
ような方です。本当に色々な方に助けていただきありがたいことです。

気持ちも体調も回復したので、帰国をとりやめたことで、ご迷惑をおかけした数々の方々にお謝りの 連絡をしました。最初はインターネットもハッキングされる恐怖があったので、一番安全そうな電話を つかったりしました。色々な方と連絡をとりあっている間に、どうして私が帰国をとりやめるまでの極端 な行動に走ったかが分からなくなってきて、ひたすら、ご迷惑をおかけした方々に申しわけない気持ちで 一杯で、穴があったら入りたい気分です。

ただ、まだ自分でも自分の中を「大丈夫かな?」とさぐりながらいる状態で、気を許すとまた、胸が 固まるような、息苦しい不安感にとらわれることも分かりました。少々心身症状態のようです。 昨夜、本当に些細なことなのですが、夫のヌクーンが彼の携帯に私がよく利用するタイの国内 航空便の会社からメッセージが届いていると、怒った様子で私の所にやってきました。「自分は 便を予約なんかしたことがないのに、予約したと
言ってきている。」(これはどういうことだ。君が 勝手に僕の携帯をあて先に使ったのだろう?この先支払いが発生してしまったらどうするんだ?) ( )で括った分は私が彼の言葉が言外に意味していると受け取った
内容です。こういった「疑い」 「私を信じてくれないこと」が結婚して2年半、私をずっと苦しめてきました。私は苦しんでいたのに 表面では傷つかないように、心の奥深くに沈めていました。自分でも気に病んでいることを知らなかった んです。それが分かったのが、そういう風に受け止めてしまう自分の癖を認められた時、今回の夫の家族の40年以上も持ち続けてきた悲しみを私の家族との共通点として、一緒に悲しみ、一緒に払拭 するよう協同作業ができた時です。

北タイの人は言葉を通してでなく、テレパシーか波動か何かで情報を伝え合うことができるようで、 今年の初めに、ヌクーンが垣根を直していたら、近所の女性が来て「貴方の家に日本人の奥さんが いますね?」と尋ねたそうです。続けて、「彼女は毎晩毎晩泣いています。それは貴方が虐待して いるからです」と言ったそうで、「キチガイ女」として、ひどく怒っていました。そして、私がよく、台所で ゴキブリが出ただの、天井
から大きな蜘蛛が降ってきた(本当)だのとキャーキャー大声をあげる からだと、ものすごく怒っていました。
私自身虐待を受けた経験がないので、彼女が何を言って きたのか、その時にはわかりませんでしたが、
今度ヌクーンとの絆が深まって、「この2年半は、本当に 大変だった」と認められた時に、その女性の言ってきてくれたことが分かりました。私はずっとヌクーンの 無視に苦しんでいたのです。無視は虐待のひとつ
です。

整体の稽古で「無視は最大の拒否である」と身をもって教えていただきました。40年間家族の 秘密を抱えて、人生を拒否し続けていた、首のかたーい彼には、何か提案するたびに、無視され とてもつらい2年半
でした。明治時代の日本人のように、西洋化して、一流の仲間入りをしたい という志を持っている誇り高い
ヌクーンが、彼の母国語のタイ語ではなく、彼がそれほど得意ではない英語を夫婦間で使うようにしむけていたのも、私達夫婦間でコミュニケーションが不完全なまま、私が「無視された」という印象を持ち続ける
原因になったと思います。でも、その期間が終わったことで、「苦しんでいた」ことが認めらたのです。私達
夫婦は新たな段階に達したのです。

もう少しリハビリをすれば、他人に「疑わている」「信じてもらえない」という邪念が、簡単に払え、ウキウキした気分で東京に行けると思います。何せ本当に心が通じ合っている仲間いますから、日本にもチェンマイにも。皆に理解 されたいという欲張りな感情は自分を苦しめるだけなので、捨てるべきです。9月29日の新月に 向けて、また少し先に進んだ気がします。



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